ながせデンタルクリニックのコラム

2019.03.08

保険の治療?自費の治療?

ちょっと怒りもぶつけますね(笑)

 

保険の治療でも、自費の治療でも。

その人に合っていれば、どっちでも良いのではないでしょうか?

 

当院では、ハッキリ物申します。

その自費診療が要らない場合はハッキリと申し上げます。

 

とある患者様。

入れ歯が合わない。

大変お困りだったご様子。

 

お口の中を拝見します。

ふーむ、なるほど。

妙案が浮かびます。

 

大学病院時代は、補綴科ってトコに居ましたから。

補綴科とは、差し歯、被せ(かぶせ)物、かみ合わせ、ブリッジ等を扱う診療科です。

 

私お得意のボタンを組み込んだ入れ歯が、最も適したケース。

しかし、その入れ歯は保険が効きません。

もちろん適したケースですので、ご提案はしてみます。

 

患者様は、是非やりたいとのことで、その入れ歯を作成しました。

ものすごく安定してよく噛めるとのお言葉を頂戴し、

とっても嬉しい結果となりました。

 

しばらくして。

その方のお嬢さんから、電話があったのです。

実は、私にも入れ歯が入っておりまして。

お母さんから聞いたのですが、その入れ歯がつくれるかどうか。。

 

私は言いました。

実際にお口の中を拝見してみないとわかりません。

 

診てみましたら。。。

お母さんと同じタイプの入れ歯は絶対に作るべきではありません。

やって出来ないことはないですよ。

その入れ歯を作るには、あまりにも削る量が多すぎる。

もし私が患者さんの立場だったら、絶対に嫌ですから(笑)

 

ばねの見えない入れ歯があるはずですが、

それはどうですか?

と問われました。

 

私、

「べつにやってもいいですよ。

ばねの見えない入れ歯とは、この写真のような入れ歯です。

保険は効きませんけど。。」

とご説明をさせていただきます。

ただし!!!!

「ばねの見えない入れ歯には、一つ大きなデメリットがあります!!」

「入れ歯関連の学会を補綴学会と言います。補綴学会が一般の方に向けたメッセージがあるんです。

それは、この入れ歯はやるのは良いですが、耐久性には劣ります。修理が困難なのも特徴ですけど。

そのデメリットをご理解していただいて、やるというのであれば、私は賛成します。」

 

患者さん、

「実は。。。私はこの入れ歯を以前に作ったことがあるんです。しばらく使っていたらばねの部分が割れました。」

 

私、

「そうでしょう(笑)」

 

結局、最終的には、保険の入れ歯を出来るだけしっかりと作りましょうという結論に至りました。

 

 

話は変わります。

これは、一部の良識に欠ける歯科医師や、それを信じてしまう患者様に対しての、

警告メッセージでもあります。

患者様に聞いた、実際の話です。

 

とある歯科医師。

「この金属の詰め物やかぶせ物には鉛が入っていて、体に有毒です。

全てセラミックに替えましょう。」

と言われて、三桁諭吉さんの見積もりを渡されたと。

これって、詐欺と何か変わりますか???

セラミックの歯を入れること自体が悪いことではないんですが。

 

鉛なんて入っていませんカラ(笑)

歯科の銀歯等は、60%ぐらいが銀、12%も金を配合した合金。

パラジウムという金属も配合されています。

銅も入っています。

いわゆるメッチャ高級品ですから(笑)

金メダルと銀メダルと銅メダルが、混ざったものです!

ご興味のある方は、「金パラ 成分」

って、グーグル先生に聞いちゃってください。

 

貴金属は、そもそもアレルギーを極めて発生しにくいのです。

(例外のケースは実在します。)

 

もうハッキリ言いますね。

多くの歯科医師は、金属アレルギーとかに対する知識はめっちゃ疎いですから。

本当に、もっと勉強してほしい。

少なくとも私は、大学の図書館にかじりつくようにして、

バッキバキに歯科の金属アレルギー関係は勉強しましたから。

学生時代に詳しく習わないのがいけないんですよねぇ。この分野。

聞くほとんどの話が、呆れてしまうレベル。

 

中国に歯科技工を外注して、

有害金属が検出された例が報告されています。

当院では、海外に外注とかは絶対にしません。

 

これだから、歯科医師の品位が落ちるんです。

歯科医師は医療人としての自覚を持ち、

医療人としての良心を持っていればこそ。

裁量を与えられると、そう世の中の人に信じてもらえる業界になってほしいものです。

 


 

また別の話。

 

ウチへのご来院は初めてです。

他院にて受診後数カ月経過。

右下の歯に「「冷たいものが凍みる」」との訴えの患者様。

 

右下から二番目の歯の噛む面に黒い筋状もものが見える。

私は診てすぐに察した。→歯の溝についた着色汚れだ。

 

「ここに虫歯があるから凍みるに違いない!」

患者さんの頭の中にはそういう考えが出来上がってしまっていた。。

 

前医のまたその前医で予防処置であるシーラントと呼ばれる樹脂を、

その歯に予防的に塗り付けてありました。

前々医で塗り付けたシーラント材が、2年後に外れた。

樹脂で塗り付けてあるだけのシーラント材は二年程度で外れることは多いが、

あくまで予防処置なので大した問題ではない。

 

前医では、ここの黒い筋は虫歯です。

プラスチックを塗ってもすぐに取れますよ。

白くしたければセラミックしか方法がないので数万円云々。

???

 

黒い筋は、どう見ても歯の溝の着色。

着色を虫歯だと伝え、歯を削ろうとしているんですよ。

 

いろいろと探索した結果、隣の歯の知覚過敏でした。(もちろん保険適用)

コーティングのお薬を塗り付けて、はいオシマイ。

 

 


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