歯周病が治る、カビのお薬!?
歯周病が治る、うがい薬!?
世の中にそんなものは存在しません。
極端な例え方をします。
高血圧が完治する、魔法のような飲み薬。
そんなものが世の中に存在するでしょうか?
私は、これから夜道を歩くのを気をつけなければなりません(笑)
という内容を書きます。
同業者の方々、私を夜道で狙わないでくださいね(笑)
本邦における、一部の歯科医師のグループが、歯周病治療に抗真菌剤(カビのお薬)が有効であると提唱しました。
カビの一種である、カンジダという真菌が、特殊な環境下で、歯周病患者さんから検出されるのは事実です。
その事実だけで、抗真菌剤は有効であると提唱し、科学的な検証もせず、
持論で患者さんに実際に治療を施し、治療効果を得ていると信じ込んでいる歯科医師も沢山います。
他にも、歯周病が治癒するうがい薬なんてものも一時期話題になりました。
某朝のテレビ番組、○○○ネという番組でも紹介され、紹介された際には、多数の患者様からの問い合わせもありました。
この薬は、科学的な検証が十分であるとは言えず、
日本歯周病学会は緊急声明を出し、この件について学会の公式な見解を説明しなければならない事態に陥りました。
有名テレビ番組で紹介すると、視聴者の側は、これで歯周病が治る!画期的なお薬だと「受け取る」方も多くいらっしゃいます。
テレビ番組の製作者も、十分に事実や、効果についての検証は行わず、
歯科医院のHPを見たり、聞きかじったりしただけで、取り上げてしまう。
大いに問題があると思います。
マニアな方、お医者さんの方で文献好きな方、
↓
こちらのリンクをどうぞ。
某新聞にも取り上げられていたようです。
歯科医師にも、普及してしまうなんて、大変な事態です。
歯科医師たるものの責任として、「科学的根拠に基づいた医療」を患者さまに提供するために、
日々精進、勉強しなくてはなりません。
余談ですが、抗真菌剤のお薬「ファンギソン」が歯科で処方することが出来なくなったそうです。
口腔カンジダ症(真菌)を発症した小学生のお子さん。
薬局から「歯科でファンギソンは処方できない」
との返答。
私の何故かとの問い合わせに、「歯科での一連の事件を受けて処方できなくなりました」と。。
違う軟膏を処方して対処しましたが。
一部、不勉強なドクターがいるために、処方が制限される。恐ろしいことです。
もし、同業者さんが見られてたら。。(HPは同業者さんが見に来ることも多い。)
教えときます。
カンジダの診断でフロリードゲルを処方できます。
しかし、量には気をつけて(笑)
非常識な量でるから。。
絶対に歯周病の治療と称して患者様に買わせないでくださいね!!!!
次こんな事件が起きたら、歯科は口腔カンジダを治せなくなりますので。。