NHKの「あさイチ」という番組で老後に発生するお金にまつわる特集がありました。
有働さん、井ノ原さんが出てる番組ですね。
見逃せないものとして、歯科治療費を挙げていました。
歯のメンテナンスを受けている人、
メンテナンスを受けていない人で歯科治療費が90万円もの差がある。
またメンテナンスを受けている人は平均で9本歯が多いとのこと。
これは絶対に本当です!!
ちょっと大袈裟な数字ではないでしょうかと思われるかもしれません。
大袈裟ではなく、我々歯科医師の感覚からすると、そんな差でしかないの?
と考えるくらいです。
30年経過したと過程しています。
もっとも素晴らしいと考えるケースがA
最も状態が良くないであろうと想定できるケースがCの方
BやCのような状態。
私はそのようにはならないであろうと考える方。
↓コチラ。(引用元:平成11年 保険福祉動向調査)
歯が一本以上抜けて、ブリッジや入れ歯を作成した経験がある方の割合。
Bの方は歯が2本抜け落ちています。
60歳の約半数以上は歯が抜け落ちて、入れ歯なりブリッジなりで修復した経験がおありになるということです。
では、
A女性が、30年間メンテナンスを受け続けて、歯も綺麗に磨いていた女性だと仮定しましょう。
30年間メンテナンスを受けていらっしゃると、
メンテナンスにかかるコストは、30年間で約18万円です。(※ながせデンタルクリニック試算)
B女性は、奥歯に5本の被せものである銀歯が入っています。
前歯に3本の差し歯。
左上の奥歯は抜け落ちています。
0代中盤の女性であれば、ほぼ平均的なお口の中の状況です。
治療にかかるコストは30年間で、約30万円。年間約1万円くらいですね。←(※ながせデンタルクリニック試算)
ただし、この先の30年。50歳台から80歳台にかけて。かかるコストは開く一方です。
C女性であれば、コストはB女性の数倍かかっている可能性があるわけです。
平成26年10月現在、保険治療の銀歯。
窓口でのお支払いは約3000円。(保険の治療費は厚生労働省が定めた全国統一の料金です。)
銀歯の耐用年数を12年くらいと仮定し、B女性は各銀歯を一度やりかえしていると仮定しての試算です。
被せものの銀歯は、上顎だけで計5本。三十年で上顎だけで10本被せものの銀歯をつくると、それだけで約3万円の計算になるのです。
歯科医院の通院にかかった回数は、
A女性は、30年間で約70回。(メンテナンス+少しの治療)
B女性は、30年間で約170回になると予測できます。
つまり通院に3倍以上もの労力を費やしているわけです。
私は月イチ美容院に行くのよ!一回一万円なの!
お洒落ですね~。素晴らしいことだと思います。月イチ美容院に行くと、30年間で360回も美容院に行くことになりますね。
コストは360万円ですか。。
歯医者さんに通院する回数が、170回だったらタイシタことではないかもしれませんね(笑)
8020運動。
80歳で20本歯を残しましょうっていうスローガンです。
下に参考資料を示します。
平成11年で、80歳で20本以上の歯を有している方の割合は、13%です!
60歳で約半数ということも見逃さないでください。元々の歯の本数は親知らずを除いて28本です。
スウェーデンはメンテナンスをしている国で、
グラフ青線は、スウェーデン式のメンテナンス予防に積極的に取り組んだ、とある有名歯科医院のデータです。
赤線は日本人。厚生労働省の歯科疾患実態調査の結果。(確か2000年の調査だったかな?)
結論として。予防・メンテナンスに取り組むことのメリット。
1:かかる医療費を減らすことができる。
2:通院にかかる負担を減らすことができる。
3:虫歯に対しても早期発見・早期治療が可能。
4:歯をたくさん残して、健康的で豊かな生活が出来る。