【警鐘】
「顎関節症は、全身に様々な悪影響を及ぼします」
とハッキリ告げ、貴方の耳鳴りは、顎からきています。
顎関節症の治療によって、あなたの耳鳴りも治るでしょう。
というものの言い方は間違いです!
顎関節症に関わる関連学会では、全身に対する悪影響と顎関節症との関わりは、
「未だハッキリしたことは解らない。」
↑これが正しい言い方です。
日本口腔外科学会誌の1986年の報告。
田口らは、顎関節症に伴って、耳鳴りが発生したケースは、1.7%と報告しています。
(随伴症状といいます。)
日本口腔外科学会の見解としても、耳鳴りは耳鼻科的な検査が必要なことは当然であるとしています。
顎関節症の随伴症状として、耳鳴りが発生していた場合、
顎関節症の症状の軽減に伴って、耳鳴りの症状も変化すれば、結果的に顎関節症の随伴症状であったという評価ができるのです。
逆に顎関節症が治癒してきたのにも関わらず、耳鳴り等の症状の軽減がなければ、それは顎関節症とは無関係ということになります。
顎関節症の随伴症状。
(随伴症状とは:顎の主要症状に伴って発現し、主要症状の軽減、消失とともに変化するもの。)
もし、貴方が顎関節症で歯科を受診したとします。
ドクター、「あなたは肩こりはありませんか?」
貴方、「はい、肩こりはけっこうするほうなんです。」
ドクター「顎関節症は肩こりの原因になります。ほら、筋肉ってつながっているでしょう」
なんて言われると信じてしまいますよね。
肩こりがありませんか?
「はい」と答える人が多いでしょう。「ない」あるいは「全く思い当たらない」と答える人は少ないかもしれません。
「ない」と答えても、そこは会話でスルーできるのは、霊感商法等でよくある手口です。
では、顎関節症学会は、肩こりに対してはどのような見解をしているのでしょうか。
「肩こりは、頻度は高いが、顎関節症とは無関係のものが多く、また随伴症状としての判定は困難である」
と明言しています。
客観性にかける、根拠のない、また非科学的な見解を述べる歯科医師は少なからず居ます。
もう一度書きます。
顎関節症→噛みあわせが原因です。→噛みあわせを調整しましょう→「歯を削る!!」
は間違いです!!
最悪かみ合わせの調整の必要があったとしても、まずはマウスピース等で、歯を削らない保存的治療を行います。
マウスピースを削ったりしても、全く歯は削れませんからね。
後戻りの出きる治療法です。