マウスピース商法に注意をしてください。
当院ではエビデンスに基づいた客観的かつ科学的な観点に基づいた診療を行っております。
とある患者さん。下あごの骨隆起（下あごの骨が盛り上がる現象）があります。
骨隆起とは一般的に健康上の問題は一切ない。かつ治療の必要性が一切ないと言われています。
歯ぎしり→骨隆起（下あごの骨が盛り上がること）と決めつけ、
とある歯科医師にマウスピースを一年ごとに新しくして装着しなさいなんて言われている患者さんがいました。
それを聞いた瞬間に私の脳内で怒りの頂点に(笑)
マウスピースをする→骨の隆起を軽減させるなんていう調査も研究もデータも。
世に一切存在しません。
そもそも骨の隆起を改善させる意味すらないのです。
病気ではないのですから。
逆にこういった論文があります。
歯ぎしり→骨隆起に影響があるかどうかを調査した研究論文です。
歯ぎしりをしているからといって、骨隆起が発生しているという結果が得られず、
どちらかというと、歯ぎしりよりも硬いものを好んで食べる人に骨隆起が多かったという研究データもあります。
（2007年 九州歯会誌に掲載されている論文）
もしその方が、歯ぎしりをして骨隆起が発生しているわけではなかったとしましょう。
毎晩装着しているそのマウスピースにいったい何の意味があるんでしょうか。
プロであるにも関わらず短絡的に決めつけ治療を患者さんに押し付ける。
こういうことをしている業界では歯科はまだまだ馬鹿にされ続ける業界になることでしょう。
もう一度一から勉強しなおした方がいいと考えられる歯科医師です。
また当コラムにも幾度となく書いてありますが。
「ソフトタイプのマウスピースを勧める歯科医師」
「マウスピースで歯ぎしりを抑制させると発言する歯科医師」
には要注意です。
