お口の中の病気について最低限知ることはしっておきましょう。
お口の三大疾患。
それは
1:虫歯
2:歯周病(歯槽膿漏)
3:顎関節症
です。
もちろんそれ以外の病気も存在するのですが、日本人はお口の中のことをあまりにも知らなさすぎです。
以前アメリカ人の20代の若者にこんなことを言われました。
「日本人と話していて、日本人は歯肉炎と歯周病の区別がついていない」
試しに数人の患者さんに問いかけました。
歯肉炎と歯周病の区別がつきますか?歯肉炎と歯周病の違いが言えますか?
誰一人として答えられない。
これは当然です。恥ずかしいことでも何でもなく。
ごく単純にアメリカにはお口の中の病気について教育するシステムが存在し、
日本には無いからです。
歯肉炎も、歯周病も原因は同じです。
歯肉炎は歯周病の関連菌によって、歯茎の炎症が起きている状態で、
歯周病はその名の通り病的な状態で、歯周組織の破壊が起きる病気です。
では「歯垢(しこう)」と「歯石(歯石)」
の違いについてわかりますか?
結構多いんですよね。歯石って何ですか?
では次です!クイズです!
歯垢(プラーク)って何で出来ているでしょうか?
そんなもん知るはずもないですよね?(笑)
しかし成人の正答率は極めて低いもので、多くの人がこの問いに対して。
「食べかすですか?」
とお決まりの回答が返ってくるんです。
プラークは食べかすなどではありません。
その80%が細菌で、20%が細菌が出した粘着物質で構成されているのです。
ほとんど菌です。菌の集団ですね。
気持ち悪いですね。
この菌の中には、病原性のないものや、病原性のあるもの、凶悪なものまで数百種類といわれる細菌が存在しているのです。
ここで知って欲しいのは、歯周病菌と虫歯菌は違う菌の種類で、この歯垢の中には両方存在しているってわけです。
当然ながら、虫歯菌は虫歯を引き起こし、歯周病菌はハグキの病気である歯周病を引き起こします。
私が何故こんなことを書いているかと言いますと、
実際に虫歯の存在は知っていても、歯周病って何?っていう人が存在するのです。
ハグキの病気の歯周病の話をしているのに、何か会話が嚙み合わないなと思っていたら
患者さんが虫歯の話だと思って聞いていらっしゃったのです。
そんな!と思うかもしれませんが、皆さん歯周病と歯肉炎の違い、
歯垢と歯石の違いを正確に理解をしている人は稀です。