本日、平成26年8月某日
皮膚科に行って、ぬり薬を処方してもらったけど、お口の中の口内炎が治らないという患者さんが、当院にいらっしゃいました。
ひょっとしたら、皮膚科でなく、耳鼻科の先生のほうが発見しやすかった疾患かもしれません。
皮膚科で、トリアムシロノンアセトニド軟膏という、ぬり薬を処方してもらったらしいのです。
当院で診たところ。「とある疾患」。
そのぬり薬では、かえって「その疾患」を悪化させる薬剤の処方でした。
私のほうが、正確に診断したので、私の方がエライ!エッヘン!と威張りたいわけではありません。
患者さんは疑問に感じ、その薬を自己判断でたったの1日の使用で中止したらしいのですが、
結果的にはナイス判断だったわけですが、自己判断で投薬を中断するのもあまりオススメできません。
お医者さんにも、都合はあるのです。
投薬には鑑別診断をするために、実施する場合があります。(良いかどうかは別として)
本当なら、薬を処方していただいた皮膚科を受診し、
治らなかった旨を、元の皮膚科にお申し出いただき、さらに別の診断を考察していく。
その方がヨカッタかもしれません。
今回は、偶然当院で確定的な診断が出来ただけかもしれません。
医師も歯科医師も全知全能の神ではありません(笑)
お医者さんに、不信感を抱き、(歯医者さんも同様です。)急にコロコロ変えても意味はありません。
まず主治医に相談してからにしましょう。
ただし、歯科医師も粘膜疾患の診断を得意とする者とそうでない者は居ます。
私が研修医のころ、大学病院の被せ物を得意(もともと専門)とする上司に、
粘膜疾患を発見して、報告したところ、私の世代はあまり習ってないから解らない。
君に任せると言われました。。
先月ですが、39度を超える高熱と口の中全体の口内炎を発症したお子さんが居ました。
ぱっと見で、ヘルペス性歯肉口内炎。
ヘルペスウィルスの4歳児での初感染。
これも、口内炎の塗り薬では悪化します。
小児科を受診したとのこと。
小児科では、原因が解らない上に抗生剤の投与を受け、2週間熱が下がらなかったとのこと。
当然です。
ウィルスに抗生剤は効きません。
端っから診断して、別のアシクロビルというお薬を投与していたら、数日で発熱や口内炎は寛解したかもしれません。
すぐに抗体価の検査のため、ヘルペスウィルスの精査のため、大学病院に紹介状を書かせていただきました。
これには疑問に感じ、小児科医の友人に尋ねました。
友人の小児科医の話では、よくあるケースなので、問診して見ただけである程度判断できる。
すぐにアシクロビルを投与すべきだったのでしょうと。。
歯医者さんも、口内炎ではお役にたてるかもしれません。
歯医者さんにもイロイロとレベルはありますが。。
疑問に感じても、まず主治医によく相談することが大切です。